3月13日に配信した「『非正社員の多い会社』トップ500社ランキング」には、多方面から反響が寄せられた。全労働者の約37.5%まで拡大した非正社員なくしては成り立たない企業や産業も少なくない。
東洋経済オンラインは上場企業で働く非正社員の実態を調査した。非正社員をたくさん雇っている会社のランキングに続いて、今回は非正社員比率の高い会社を紹介しよう。
有価証券報告書にはいわゆる「非正規社員」が「臨時従業員」として規定され、その数が全従業員数の1割以上を占める場合、年間の平均人数を開示することが義務づけられている。そこから、上場企業の非正規社員比率を割り出して、上位500社をランキング化した。
データは各社の決算期に合わせて、2017年12月期~2018年11月期の有価証券報告書より取得した。非正社員数、従業員数、5年前と比べた非正社員の増減数も併載した。5年前との変化を追うことで、各企業が置かれた状況や人事戦略の一端が透けて見えてくる。
業績好調と不振が併存
100円ショップチェーンのセリアが95.73%でトップに。続いて東京個別指導学院の95.12%となった。セリアは、デザイン性の高い商品ラインナップで人気を集める業界2番手だ。全国への新規出店を加速する格好で、非正社員数も大きく拡大している。
トップ10の業種は、流通や外食などサービス系がほぼ占める結果となった。ベルシステム24ホールディングスや篠崎屋、小僧寿しがトップ5に入った。
3位のベルシステム24ホールディングスは、コールセンター事業の大手として知られる。従業員1790人に対し、派遣社員を除くパートタイマーと契約社員などの非正社員は2万6552人で、その非正社員比率は93.68%になる。国内のコールセンター事業では人手不足も深刻となっているため、AIを活用した運用の方法を模索している。
5位の小僧寿しは、持ち帰りずしチェーンの老舗だ。経営不振から非正社員を大きく減らしているが、非正社員への依存度は高いままだ。非正規社員は92.21%となっている。
非正社員比率が90%以上なのは12社、80%以上は96社だった。一般的な従業員より非正社員の人数が多い会社(非正社員比率50%超)は459社あった。
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