2月の米雇用統計、非農業部門わずか2万人増 2017年9月以来の小幅な伸び、景気減速懸念も
[ワシントン 8日 ロイター] - 米労働省が8日発表した2月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が2万人増加し、2017年9月以来の小幅な伸びにとどまった。市場予想は18万人増だった。建設業を含むいくつかの部門で雇用が減り、全体水準を抑制した。景気が急減速しているとの懸念が高まる可能性がある。
米経済は7月で、景気拡大期間が10年となる。これまでで最長だ。ここにきて成長ペースは鈍化しており、この日の雇用統計もそれを示す。米連邦準備理事会(FRB)が利上げに対し「忍耐強く」ある姿勢を支える内容だ。
ただ失業率は0.2%ポイント低下の3.8%へ改善した。1月25日まで35日間続いた政府機関の一部閉鎖で一時的に失業していた連邦政府職員が再び仕事に就いたことを反映。閉鎖期間は過去最長だった。現在は職を探していないが働く用意のある人や正社員になりたいがパートタイム就業しかできない人を含む広義の失業率(U6)は7.3%と、1月につけた11カ月ぶりの高水準である8.1%から低下した。1月は政府閉鎖が影響した。
時間当たり賃金は前月比0.4%(11セント)増と、1月の0.1%増から加速した。2月は日数上、計算に歪みが出たことも影響した。2月の前年同月比は3.4%増と、09年4月以来の大幅な伸びとなった。1月は3.1%増だった。
18年12月と19年1月の雇用者数は計1万2000人上方改定された。2月に雇用の伸びが鈍化したことは、気候要因で12月と1月に雇用が大幅に増えた反動もあるとみられる。働き手が見つかりにくくなっていることも要因だ。
雇用統計の内訳は、建設業が3万1000人減と、13年12月以来の大幅な落ち込みだった。1月は5万3000人増加していた。小売業は2月に6100人減、政府職員は5000人減だった。レジャー・接客はプラスマイナスゼロだった。
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