日産「X-TRAIL」の大変身に波紋 曲線的なデザインに変更、「デュアリス」も廃止

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今回、大きな変更に踏み切ったのは、SUV市場でのクロスオーバー化の流れがある。国内SUV市場はほぼ横ばいで、今後も横ばいか微減程度になると見込まれている。ただ、その中で、クロスオーバーSUVの占める割合がどんどん大きくなっているのだ。

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エクストレイルの内装

日産もこの層を狙って2007年にデュアリスを投入したが、他社に十分対抗できておらず、今回、ネームバリューのあるエクストレイルを衣替えして投入した。

また、新型エクストレイルは中型SUVのグローバルモデルで、米国のクロスオーバーSUV「ローグ」の日本仕様車だ。従来のエクストレイルは、本格SUVとして根強い人気を保っているが、だからといって日本専用車として維持するわけにもいかない。

販売目標は月間2500台

今回の大変身について、顧客の反応は賛否両論ある。9月に外観などの概要は公表されていたが、「エクストレイルさがなくなった」という声は多い。日産の社員が案内する顧客の中にも、第一印象で違和感を覚える人が少なくないとのことだ。

2代目エクストレイルはモデル末期にもかかわらず、月間2000台前後の堅調な販売を続けていた。競合他社がクロスオーバー化し、本格SUVの選択肢が限られてくる中で、エクストレイルはSUVにオフロード感・力強さを求める客層を引きつけていた可能性がある。

新型エクストレイルの販売目標は月間2500台。まずは2014年3月末までに1万台の販売を目指す。主力ブランドの大胆なイメージチェンジは、はたして受け入れられるだろうか。

(撮影:尾形文繁)

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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