『ベンチャーに入ってみたものの…』(30歳・男性) 城繁幸の非エリートキャリア相談
終身雇用の崩壊、成果主義の導入などにより、日本人の「働き方」は激変。その結果、自身のキャリアに迷えるビジネスパーソンは増えていくばかりだ。これまでの古い「昭和的価値観」から抜けだし、新たな「平成的価値観」を身に付けるためにどうすればいいのか。日本の人事制度を知り尽くした城繁幸氏が、あなたの悩みにお答えします。
CASE:29
『ベンチャーに入ってみたものの…』(30歳・男性)
<相談者の悩み>
都内のベンチャー企業に勤務する30歳の者です。業種はWeb関連の広告業で、自分は新卒で入社以来、一貫して営業を担当しています。
会社は小さいものの、そこそこ安定しており、仕事もやりがいはあるのですが、問題が無いわけではありません。それは今後のキャリアパスが見えてこないという点です。
マネージャーポストは数が少ない上、創業時からの生え抜きがどんと構えており、たまに入れ替わりがあっても、たいてい外部から転職してきた人間が横滑りで入る形です。
昇給自体もほとんどなく、年収ベースでは新卒時からあまり変わっていない状況です(大企業に就職できた同期とは、既に200万円近い差がついています)。
もう少し頑張って結果を出すべきか。それとも、30歳を節目に、別の会社に転職すべきか。そもそも、自分のようにベンチャーで営業しか経験していない人間でも、他社に採用されるものでしょうか?合わせてアドバイスいただけると助かります。