コニカミノルタ「直営プラネタリウム」の実力 コピー機メーカー知名度拡大の切り札

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「会社のブランド維持向上に重要」(コニカミノルタ幹部)との認識もあり、経営計画においても同社の映像事業の一角として「成長分野の位置づけにある」(持田氏)という。

VR(仮想現実)のヘッドセットをつけて星空を眺めるプログラムも(写真:コニカミノルタ)

プラネタリアTOKYOに2つあるドームシアターの1つは「多目的デジタルドームシアター」と名付けられ、記事冒頭で触れた演劇と合わせたプラネタリウムの上映以外にも、ドーム全体に投影される映像を生かした企業の発表会や会議場としての利用が想定されている。持田氏は「外部からの提案を歓迎し、映像で何ができるかを一緒に考え続けたい」と新しい試みを継続させたい考えを示した。

VRコンテンツにも注力

またドームシアターと併設したVR施設も映像事業の新たな試みだ。映像全体が視界を覆う「没入感」という点でプラネタリウムとVRは親和性があると判断し、コニカミノルタプラネタリウムは2017年からVRに注力してきた。

今回の施設では同時に最大24名が同一のバーチャル空間を体験できるコンテンツを導入。バーチャル空間の利用拡大も見据え、「今後はより一層VRの映像開発に注力する」(持田氏)。プラネタリウムの直営館も「機会があれば東京以外の主要な地方都市に展開していきたい」(同)と意気込む。

プラネタリウムを自ら復権させた老舗機器メーカーは、これまで培った技術力とコンテンツ力で新しい映像体験を提供できるか。プラネタリアTOKYOはその先駆けの場所になりそうだ。

劉 彦甫 東洋経済 記者

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りゅう いぇんふ / Yenfu LIU

解説部記者。台湾・中台関係を中心に国際政治やマクロ経済が専門。1994年台湾台北市生まれ、客家系。長崎県立佐世保南高校、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了、修士(ジャーナリズム)。日本の台湾認識・言説を研究している。日本台湾教育支援研究者ネットワーク(SNET台湾)特別研究員。ピアノや旅行、映画・アニメが好き。

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