テスラの苦境を読み解く「創世記」からの歴史

マスクCEO辞任とFBI捜査のダブルパンチ

アメリカ・サンフランシスコ州にあるテスラ本社工場(2015年、撮影:許斐 健太)

テスラがいま、岐路に立っている。

今年8月、イーロン・マスクCEOがツイッターでテスラの株式非公開についてコメントしたことが株式市場に影響を与えたとして、連邦証券取引委員会(SEC)が提訴していた問題で、マスク氏は9月末、少なくとも会長職を離れることでSECと和解した。

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その矢先、今度は連邦捜査局(FBI)から、小型EV「モデル3」の生産予測について虚偽の発表をした疑いがあるとしてテスラが捜査されている、と10月26日にアメリカのウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。2017年7月に納車を開始し、同年中に月産5000台を達成するとしていたが、実際に達成したのは2018年6月になってからだった。

2003年設立以来、15年間にわたって経営を存続してきたテスラだが、ここへきて事業継続に向けた大きな課題に直面している状況だ。

はたして、テスラは今後もEV界のリーダーとして存続していくことができるのだろうか?

将来を見通すには、現在の延長線上にある過去の経緯を踏まえて考察する必要がある。テスラの創世記からこれまで、テスラを定常的に取材してきた身として、テスラの現在、過去、未来について前後編にわたって考えてみたい。

 テスラはいま、創業以来の第三幕

では、テスラの歴史を振り返ってみよう。

まずは、創世記から見ていく。

2003年、電気系のエンジニアだったマーチン・エバーハード氏らがテスラを設立。共同出資者のひとりとして、電子決済システム「ペイパル」の創業者のイーロン・マスク氏も参加した。

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