BMW「i3」が示す"本当のエコカー" ドイツの高級車メーカーが電気自動車に参入

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CFRPは鉄より軽くて強いのが特徴

BMWは、同社が持つ「5」シリーズや「7」シリーズといった他ブランドの車にも、このCFRPを利用できるよう開発を進めている。「今後3~5年以内には導入が始まる」(前出のアールト氏)。

効率的な量産に成功した同社の炭素繊維には、ボーイングやエアバスといった航空機メーカーも関心を示しているという。

外装だけではなく、インテリアにも天然由来やリサイクルの材料が使われている。シート素材はペットボトルなどリサイクル材を100%使用し、インパネにはユーカリの木材、ダッシュボードには天然のケナフ麻の繊維が採用された。

目指すはアップル

BMWはこうしたこだわりを一つのブランド価値に発展させようとしている。その象徴が、「i3」だといえる。アールト氏は、米アップル社を引き合いに出しながら「BMWが先進技術のトレンド発信者になる」と言明。「新たなデザイン思想や製品を提示し、新しい顧客にアプローチしていきたい」と話す。

先に発売される欧州では、すでに約9000台を受注しており、まずまずの出足といえる。原材料からエコを追求したプレミアムEVという新しいカテゴリーの車は、日本でも受け入れられるだろうか。

(撮影:鈴木紳平)

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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