東京に登場「レストランバス」の食べ心地は? 眺めと食事は満足、でも座席はちょっと窮屈
乗車すると、1階左手にはキッチンスペースが見える。
食材は営業所で1次加工され、ここで2次加工されることとなる。IHヒーターをはじめとした電気調理器具があり、ホットミールの提供が可能だ。
また、正面にはお手洗いも設けられている。ランチコースであれば2時間半、ディナーコースであれば3時間かけて国会議事堂や東京タワーといった名所を回りながら食事をする。途中のアクアシティお台場で30分の自由時間があるとはいえ、飲食をしていればどうしてもお手洗いは気にかかる。車内に設置されていることで、安心感が大きい。
階段を上って2階に向かい、指定された2人席に座った。東京レストランバスの乗客定員は25名。テーブルは7卓配されており、2人席、または1人席が向かい合わせで設けられている。
今回、隣には同行の男性編集者が。私も編集者も、日本人の平均より、縦横共に体が大きくできている。2人で座ると席はちょっと窮屈気味で、顔を見合わせて「これは身動きが取れませんね」と感想を漏らしてしまった。
料理がフレンチの理由は?
全員が着席したところで、バスは発車した。動き出しは非常になめらかだった。それもそのはず、東京レストランバスは、社内で選抜された熟練者によって運転されているからだ。進行方向とは反対のシートに着席していたのだが、これなら乗り物酔いの心配もなさそうだ。
さっそく、前菜を順番にフォークでいただく。スタッフエッグと生うに、ローストビーフと焼ねぎ、アスパラガスと甘海老のカクテルソース、フランス産ブルーチーズ……。どれもおいしく、あっという間に平らげてしまった。
これまで地方で運行されてきたレストランバスでは、各地域の素材を活かした料理が出されていたが、東京レストランバスで出てくるのは、フランス料理のコース。「何が何でもフランス料理にしたい、という気持ちがあったわけではありません。内装に合う料理は何かと考えたとき、フレンチとイタリアンが候補にあがったんです」(平山社長)。車内にはLEDライトや間接照明を配しており、ディナーコースではラグジュアリーな演出がなされるという。
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