ルノー・日産と三菱自、提携拡大3つの狙い 徐々に深まる関係、業界再編の機運も高まる

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日産のEV「リーフ」(撮影:尾形文繁)

三つ目は、ルノーから三菱へのセダンのOEM供給だ。北米向けの大型セダンと、中型の世界共通型セダンについて、ルノーが三菱に供給する。

開発リソースが限られている三菱は、スポーツ用多目的車(SUV)に資源を集中しており、セダンの開発には手が回らない。一方、ルノーは販売不振から稼働率の低下に喘いでおり、日産からの生産受託を拡大してしのいでいる。少しでも生産量を確保できるのなら願ったりかなったりだ。

規模が小さく単独での生き残りが疑問視される三菱と、積極的な提携戦略を進めるルノー・日産。その間には、たびたび新しい提携や買収説が流れる。今回の件に資本提携や役員派遣などは含まれていないというが、今後さらなる提携強化も予想される。

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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