インスタに映えまくるカラフルチョコの正体 着色料使わずにピンクや赤、黄色を実現

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製菓用ルビーチョコレート 「カレボー®︎ RB1」(日本では2018年7月から予約開始、出荷は10月予定)(©️ バリーカレボー社)

製造工程は公表されていないが「特定の要素を持つカカオ豆を選び、カカオバターだけでなくカカオマス(カカオ豆全体)を使います。ベリーのような甘酸っぱい風味もカカオ由来で、着色料、フルーツフレーバーは使用していません」(バリーカレボージャパン、マーケティング担当)

製菓のプロ向けに講師を務める「チョコレートアカデミー」の尾形剛平さんは「ルビーチョコレートは職人なら一度は使ってみたいクリエーティブな素材。色を通じてワクワク感と華やかなシーンを演出できます」と語る。

天然のピンク色のシャンパントリュフなども作れる(カレボー® RB1を使用)

「ルビーチョコレート」は製菓用なので、一般消費者にはショコラティエ、パティシエが作ったチョコレート商品やケーキとして届くことになる。

日本では2018年1月に「キットカット」に使用されて話題となったが、この秋冬からは洋菓子店、チョコレート店、ベーカリー(パン専門店)でもピンクのチョコレートを目にすることが増えそうだ。

真っ赤なチョコレートが登場

フランスの有名チョコレートメーカー・ヴァローナ社からは、真っ赤なチョコレートが登場した。

バルーンをイメージした赤いチョコレート ケーキ(仏ヴァローナ社「インスピレーション・フレーズ」を使用)

ヴィヴィッドな発色に目を奪われる。味は甘酸っぱいイチゴ味だ。これまでにない100%フルーツ由来の色と味が、チョコレート界の話題をさらっている。「インスピレーション・フレーズ」という新商品で、日本では9月3日に出荷が始まる。

着色料を使っていないのにしっかり赤い。ちなみに従来の方法でこれと同じ「中まで真っ赤なチョコレート」を作ろうとすると「ホワイトチョコレート」をベースに赤いもの(色粉など)を混ぜる以外方法はなかった。しかしヴァローナ社は特殊な方法でイチゴをフリーズドライにしてカカオバターにブレンド、100%イチゴ由来の赤色を出すことに成功した。同社はこの開発に5年を費やしている。

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