交際女性が震えた49歳会計士の「お財布事情」 その経済観念が結婚を妨げている

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理由を聞くと、「彼が結婚後、『仕事を辞めて専業主婦になってほしい』というので、『家計はいくらくらいでやりくりすればいいでしょうか?』とたずねると『10万でできるよね?』と言われた」と言うのです。これでは、結婚生活ができないと女性は判断したのでした。

私が男性に「そんなこと言ったの? 10万の根拠は?」と理由をたずねると、「自分は毎日コンビニで1食500円のお弁当を買っていて1日2食なので、30日だと食費は3万円です。そうなると、食費としては2人で、月5万円で十分でしょう。あとはお小遣いで十分じゃないでしょうか」と言うのです。

「結婚すると、今の2倍おカネがかかる」という勘違い

そこで私が「専業主婦といったって、美容院にも行くし病気にもなるのよ。服だって下着だって傷むのよ。日用雑貨は? 光熱費は? 冠婚葬祭などの交際費は? 生命保険代は?」などといろいろと質問すると、「え! そんなにかかりませんよ。彼女も家にいて専業主婦なんだからおカネを使うところもないと思うんです」と言うのです。

つまり、プロの会計士であっても、結婚後の生活にどういったものが必要なのか、あるいはいくらかかるのか、ということが想像できないわけです。

一方、「結婚すると、今の2倍おカネがかかる」と考えている男性もいますが、丸々2倍にはなりません。というのも、家賃は、それぞれが支払っていた家賃の合計ではなく、一緒に住むのですから一人住まいの家賃×1.5程度になると考えていいと思います。光熱費なども同様ですし、車を持つようなら、一緒に出掛けるようになると交通費もそれぞれが払っていたのが一人分減るわけです。食費にも同じようなことが言えるでしょう。

このように、「結婚後にかかるおカネ」についてあまりわかっていない男性は、意外と少なくありません。にもかかわらず、結婚後の家計の話をする人が多いので、せっかく結婚に向けて交際が順調に進んでいたのに破談になる、ということもあるのです。

前述のNさんもそうですが、男性が「結婚後の生活は独身時代とは違う」ということについて無知なせいで、せっかくのご縁がダメになってしまうのは、とてももったいないことです。こうした男性には、「結婚しても気ままさは失いたくない」「責任は負いたくない」という気持ちがあるのかもしれません。

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