ベビーパウダー発がん訴訟「大逆転」の顛末 控訴裁判所が2016年の評決を覆したワケ

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ミズーリ州東部の州控訴裁判所の全員一致の3人の判事は評決を覆すにあたり、それらの主張によって裁決を下しはしなかった。

判事たちはそれに代わって、企業が人身障害によって訴訟を提起されうる範囲を制限する2017年の米国最高裁の判決に従って、この評決は無効だと述べた。

最高裁判所は、州裁判所はその州に本社を置いていない企業に対する訴訟や、あるいは主張されている傷害がそこで起きたのではない場合には、その訴えを審理することはできないとの判決を下した。

裁判記録によれば、ジョンソン・エンド・ジョンソンはニュージャージー州に本社を置いており、そしてリステスンドさんはもっぱら同社のタルク製品をサウスダコタ州とミネソタ州で購入し使用していたとされる。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは声明で、裁判が起こるべきではなかったと認める控訴裁判所の決定に非常に満足していると述べた。

控訴裁判所はリステンドさんの要請を却下

リステスンドさんの訴えは、ミズーリ州裁判所で併合されていた60件以上のタルク関連訴訟のうちの1件だった。ミズーリ州裁判所は陪審員団が高額の賠償を命じる評決を出したことで有名である。しかしそれらの訴えのうち1件だけがミズーリ州の女性に関連するものであり、多くの訴えが管轄権に関する議論に投げ込まれることとなっている。

控訴手続中に、リステスンドさんはジョンソン・エンド・ジョンソンとミズーリ州との関わりを示す追加の証拠を提示する許可を裁判所に求めた。控訴裁判所の判事は29日、リステスンドさんには過去2年間にわたってそのような証拠を提示する機会が十分にあったとして、彼女の要請を却下した。

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