フィリップスが売却中止、船井電機の試練

音響事業の取得失敗で、再建策の練り直しが急務

フィリップスは突如、売却契約の破棄を発表した(写真:AP/アフロ)

船井電機の先行きに暗雲が漂っている。10月25日、船井電機に音響機器事業を売却予定だったオランダのフィリップス社が突如、売却契約の破棄を発表したのだ。

フィリップス側の発表によると、「船井電機に契約違反があり、損害賠償請求の手続きに入る」とのこと。船井電機は翌26日に、契約不履行はないとの姿勢を示す文書を公開した。

 「何の契約違反があったのか」と業界関係者は驚く。真相はまだ不明だが、すでにフィリップスは発表した文書で、船井以外の他社に音響事業を売却する意図を示している。船井に売却される可能性はほぼなくなったといえそうだ。

フィリップスからの音響事業買収が不履行に終わった場合、船井電機に与える影響は小さくない。

脱テレビ依存への決断

船井電機はデジタル家電のOEM供給を主に手掛け、売上高の約6割は液晶テレビが占める(2012年度)。供給先の約7割は米国向け。2000年代前半には低価格品で北米の薄型テレビ市場を席巻し、売上高営業利益率10%以上の高収益体質を誇った。

次ページ優良企業が一転赤字へ
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • あの日のジョブズは
  • 就職四季報プラスワン
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
菅新政権が誕生しても<br>「安倍時代」は終わらない

牧原出氏執筆の連載「フォーカス政治」。9月16日に菅新首相が誕生しましたが、施策の基本線は「安倍政権の継承」。惜しまれるように退任し、党内無比の外交経験を持つ安倍前首相は、なお政界に隠然たる影響力を保持しうるとみます。その条件とは。

東洋経済education×ICT