東急の渋谷再開発、成否のカギは「回遊性」だ 東横線跡の新施設は「訪れたい場所」になるか

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渋谷ヒカリエから見た渋谷のまち。これから大きく変わろうとしている(筆者撮影)

5月24日、東京都渋谷区の複合商業施設「渋谷ヒカリエ」で、東急電鉄による渋谷の再開発事業についての記者発表が行われた。目玉は東横線ホーム跡地を利用した複合施設「渋谷ストリーム」の開業日や商業区画の詳細について。ほかにも東急東横線・渋谷―代官山間地下化後の線路跡地に建造する「渋谷代官山Rプロジェクト」の施設名称を「渋谷ブリッジ」とすることなどが発表された。

再開発の狙いは「広域渋谷圏」

「渋谷ストリーム」は商業フロア、渋谷ストリームエクセルホテル東急、オフィスフロアで構成される。特に2階は南北を貫通する通路をベースにし、渋谷駅と渋谷川沿いに整備される遊歩道をつなぐ役割を担う。オフィスフロアの面積は4万6000平方メートルで、渋谷最大級となる予定だ。ここにはすでにグーグルの日本法人が入居することが決まっており、東急グループは「クリエイティブワーカーの聖地としたい」と意気込む。

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また、渋谷ストリームから南へ渋谷川に沿って約600m歩いたところに、「渋谷ブリッジ」(渋谷代官山Rプロジェクト)が今年秋の開業を目指して建設中だ。中には保育所や低価格帯のホテルが入る。こちらでは周辺のまちとの導線を作ろうという狙いから、1階を自由通路として開放する。

渋谷ストリームと渋谷ブリッジができれば、渋谷駅から渋谷ストリームを抜け、現在整備中の渋谷川沿いの遊歩道を経由して、渋谷ブリッジへ至る快適な歩行者導線ができる。また、JRを越えて少し歩けば東急電鉄が運営する「ログロード代官山」があり、そこを通り抜けると代官山駅前へ至る。こうして回遊性を演出するというわけだ。

この渋谷川に沿った回遊性の演出をはじめ、近年東急電鉄が加速させている「渋谷の再開発」のウラには、東急が描く大きなまちづくりの構想がある。それが「Greater SHIBUYA」(「広域渋谷圏構想」)だ。

【6月28日20時30分追記】記事初出時、「Grater SHIBUYA」としていたのは「Greater SHIBUYA」の誤りでしたので訂正いたします。

「Greater SHIBUYA」は、渋谷駅を中心にした半径2.5kmのエリアを指して東急グループが名付けたもので、南は恵比寿・代官山・中目黒、東は青山・表参道、北は原宿・代々木公園を含んでいる。今年3月27日に発表された東急の中期経営計画に初めて明記され、「渋谷を点ではなく面」で開発し、「何度も訪れたいまち」として渋谷のまちづくり・PRをするという企業方針を示した。

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