マスク氏が「バカな対応だった」と認めた真意 2人のアナリストの質問への回答を拒否…
このいさかいは、テスラ社の収益性を左右する「モデル3」セダンの増産が難航しており、同社にとっては正念場の時に生じた。テスラは、発売を遅らせた障害を克服し、6月末までに同セダンを毎週5000台生産しようとしている。
マスク氏は、テスラが新規資金を必要とせず、求めてもいない、と断言しているが、多くのアナリストは同社が2018年末までに追加資金を調達しようとするだろう、との見方をしている。
「経営陣の信頼性」は重要だ
テスラの株価は4日に少し回復し、昼過ぎの取引で2.4%上昇、291ドルとなった。しかし、金融分析のS3パートナーズによると、3日に40万株近くを空売りした空売り筋は、4日にこれをほぼ2倍にした。
「マスク氏の暴挙をみて、一部の投資家は必要な資本を出そうという考えを取り下げてしまうだろう」と語ったのは、ロサンゼルスを拠点にするプライベート・エクイティ会社であるペイトリアーク・オーガニゼーションの最高責任者、エリック・シッファー氏である。「この危機的状況においては、不安定で、理性的な面が宇宙にとらわれてしまっているというストーリーを作り出すのではなく、信頼を強めるようにする必要があるのに」と言ったシッファー氏は、テスラ株を保有していない。
ジェフリーズのアナリストであるフィリップ・ウショワ氏は、どのような資本調達においても事業のファンダメンタルズの方が重要であるものの、「経営陣の信頼性」も一要因になる、としている。