南北首脳会談、「終戦宣言」がマズすぎる理由 終戦どころか戦争への一歩になる可能性も

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トランプ大統領は、非核化への前進の証明として歓迎するツイートをし、青瓦台からのその動きを称賛した。一方、匿名のホワイトハウスの補佐官は、北朝鮮の核兵器計画の完全な、そして証明できる解体を宣告した目標に遠く至らないステップを受け入れることになった、と警告した。これに対して、政府高官は北朝鮮が「相当な解体」に踏み切らない限り、「最大限の圧力」をゆるめることはないことを明確にした。

これは空虚な脅しである。現実には、効果のある制裁は、北朝鮮の貿易の9割を占める中国によって課せられているものだけである。そして、中国は韓国の支援を得て北朝鮮が行った最初の一手に完全に便乗している。

勝ち目のない選択を迫られているトランプ

4月22日付の中国共産党の日刊紙環球時報に掲載された記事では、米国、韓国、そして日本に対して、金委員長が交渉に臨もうとしている姿勢に好意的に反応するように強く要請している。

「米政府がまだ北朝鮮に最大圧力によって核兵器を放棄するよう強制したいのであれば、それは危険であり、中国、韓国双方ともそのようなアプローチには賛同しない。それはおそらくさらなる強烈な混乱への回帰をもたらすであろう。

国際社会は制裁をある程度解き、いくらかの取引を再開することにより、国際社会への復帰がもたらす大きな利益、そして核兵器を放棄することが国家安全にもたらす重要性を示し、北朝鮮に希望を与えるべきである。

北朝鮮はその核兵器への探求のために大きな代償を払った。それを保持するよりも放棄することがより大きな利益をもたらすと確信した場合にのみ兵器開発計画を手放すだろう」

こうした中、トランプ大統領は勝ち目のない選択を迫られている。彼は核開発凍結協定を受け入れるかもしれないし、明らかな実施計画を得られるかもしれないが、凍結ゆえに兵器を完全に元に戻すことができ、結果として北朝鮮の核保有国としてのステータスを確固としたものにしてしまうだろう。トランプ大統領は「勝利」を熱望しているが、ある元中央情報局(CIA)関係者が「表面的に成功した首脳会談」と呼ぶような勝利宣言をすることになる可能性が高い。

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