「GINZA SIX」が開業2年目で迎える正念場

オープンから1年未満で撤退するテナントも

複数の百貨店関係者が指摘するのは「観光施設として集客力は抜群でも、商品を購入している顧客は多くないのではないか」という点だ。

実際、ギンザ シックスを訪れた顧客からは「高級ブランドばかり並んでいるので、なかなか買うことができない」「高級感のある店構えのテナントが多くて、店に入りづらい」といった声が、開業当初から聞こえていた。1年目は売り上げ目標を何とかクリアする見通しだが、問題は開業効果が薄れる2年目以降だ。

早くも化粧品のテナントが撤退

通常の百貨店には、在庫のリスクを伴わない「消化仕入れ」と呼ばれる独特な商慣行がある。商品が売れたときに仕入れと売り上げを同時に計上する取引形態だ。

対して、ギンザ シックスはショッピングモールと同じように、各テナントと定期賃貸借契約を結ぶ”場所貸し”に徹した形態を採用している。Jフロントは固定賃料だけでなく、売り上げに応じた歩合の賃料も受け取ることができる。

ギンザ シックスの館内は吹き抜け構造になっている(写真は2017年4月のオープン当時のもの、編集部撮影)

安定的な収益を得られるビジネスモデルのように見えるが、出店テナントは売り上げが想定に届かなければ固定賃料負担が重くのしかかる。そのため、ショッピングモールでは一般的に3〜6年とされる契約期間が満了となる前であっても、違約金を支払って撤退するケースもある。

ギンザ シックスが内包していたこの懸念が、早くも現実のものとなりつつある。フランスの香水・化粧品「ゲラン」はオープンしてから1年も経たない今年3月に撤退したのだ。

ギンザ シックスは化粧品売り場を地下に設けたこともあり、「化粧品が全般に思ったほど伸びていない」(銀座に店舗を構える百貨店の関係者)とみられている。ほかにも、「すでに撤退を申し入れたアパレルのテナントもある」(別の百貨店関係者)という声が聞こえてくる。

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