コインチェック、人材不足でシステムに大穴 「コールドウォレット」で保管していなかった
[東京 27日 ロイター] - 仮想通貨取引所大手のコインチェックは26日夜の会見で、約580億円分の仮想通貨NEMが外部からの不正アクセスで流出したと公表し、顧客に謝罪した。補償は検討中だとし、具体的な言及はなかった。現時点での手元流動性の額についても言明しなかった。
会見の冒頭、和田晃一良社長は「本日、コインチェックで機能が停止する事態が発生した。皆さまをお騒がせしたことを深くお詫び申し上げる」と謝罪した。
大塚雄介COOによると、26日午前3時ごろ、コインチェックのNEMのアドレスに外部から不正アクセスがあり、5億2300万NEM、約580億円相当が流出。同11時25分にNEMの残高が異常に減っていることを検知した。
金融庁、警察庁に事態の推移を報告
NEMの入出送金の停止、NEMの売買停止を経て、17時23分にビットコイン以外すべての通貨の売買を停止した。サービス復旧の見通しは立っていない。
コインチェックは、NEMの普及を推進するNEM財団やNEMを扱う国内外の取引所に流出したNEMの追跡や売買停止を要請。金融庁、警察庁に事態の推移を報告した。
大塚COOは、流出した約580億円相当のNEMは「顧客の資産だ」と話したが、被害に遭った人数は調査中だとした。NEM以外の仮想通貨については、ハッキングなどが起きていることは確認されていないと述べた。