アップル、iPhone8需要低迷を投資家が懸念 9月末の機種更新の動きが鈍かったため
[19日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>の株価が19日のニューヨーク市場で大幅安。スマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)8」の低調な需要を伝えるいくつかの材料が出てきたことを投資家やアナリストが懸念したためで、終値は2.4%安だった。
北米の携帯電話各社は、第3・四半期の携帯端末の機種更新の動きが鈍かったと相次いで発表。カナダのロジャース・コミュニケーション<RCIb.TO>の最高経営責任者(CEO)は19日、9月に発売されたアイフォーン8と8プラスの引き合いが「さえなかった」と述べた。米AT&T<T.N>も先週、第3・四半期の携帯端末の機種更新が前年同期比で90万件近く減少したと明らかにした。
台湾の経済日報がサプライチェーン関係者の話として、アップルが11月と12月の両モデルの注文を削減したと報じたことも同社株価を押し下げた。
GBHインサイツのダニエル・アイブス最高戦略責任者は「市場は次のアイフォーンのサイクルに支障となる要素に非常に敏感になっていることが、株価がすぐに反応することでよく分かる」と指摘した。
業界関係者の間からは、11月3日に最新最上位機種の「アイフォーンX」が発売されれば、需要が上向くと期待する声も聞かれる。ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ.N>のマット・エリス最高財務責任者(CFO)は、Xの販売開始後に機種更新が加速するとの予想を示し、「一部の最新機種登場のタイミングは過去と違っていると思う。年末商戦に突入するにつれてこれらの新機種が発売され、強い需要が見込める」と話した。
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