いくら売り上げを積み上げても、利益が残らなければ企業活動は持続させられない。会社の業績を見る上で、各種利益の中でも、基本となるのが営業利益である。売上高から売上原価を差し引いた売上総利益から、さらに販売費および一般管理費(販管費)を差し引いた、いわゆる「本業の儲け」だ。
東洋経済オンラインは。約3650社の上場企業すべてを網羅している『会社四季報』(2017年秋号発売中)で集計したデータを活用し、営業利益を減らし続けている会社のランキングを作成。。「連続増収トップ195社」「連続減収ワースト276社」「連続増益トップ323社」のランキングに続き、最新版を発表する。
直近本決算までに営業利益が過去3年以上にわたって連続して減っている169社を対象にして、直近決算の売上高、業種名、上場年なども併記。直近本決算までの実績をベースにしており、データがさかのぼれる1985年以降、また上場前後のデータの有無により、その企業の正確な連続増益記録とは異なる場合もあるものの、営業利益を伸ばし続けている会社の傾向をざっと把握できるはずだ。
ミニストップなど有名企業もランクイン
1位になったのは、連続減益年数が7年の三井造船だった。三井造船は三井系の造船・重機大手で、船舶用エンジンで国内首位の会社だ。船舶・海洋部門の大幅減益の影響などで、減益が続いている。
2位のソフトフロントホールディングスはソフトウェア販売や受託開発のほか、2016年11月に買収した「グッドスタイルカンパニー」で美容サロン事業も展開するが、営業赤字が続いており、苦しい経営状況だ。
5年連続で営業減益となった会社の中にはミニストップ、4年以上だとフジ・メディア・ホールディングスやベネッセホールディングスなど、消費者に身近な有名企業も入っている。5年以上の連続減益は18社、4年以上は46社だった。
本ランキング上位企業には「本業の儲け」を出すことができていない営業赤字の会社も見受けられ、業績が低迷、停滞しているという傾向が浮かび上がる。ただ、短期的には仮に売り上げが伸びないとしても、複数の要素からなるコストを分析し、無駄を省くなどコントロールすれば営業利益を増やすことは可能だろう。