トヨタが「スポーツカーで新ブランド」のワケ “モリゾウ"社長は発表会でドリフトも披露
会見でガズーレーシングカンパニーの友山茂樹プレジデントは「GRブランドは完成車に後から手を加えるのではない。生産工程の中にGR専用のチューニング工程を組みこみ、生産ラインで車体周りから剛性を強化する、いわゆるファクトリーチューニングだ。高品質で低価格のスポーツカーを提供していく」と話した。
価格は「ヴィッツGRスポーツ」が208万7640円から。同じベースで比較可能なモデルでは、「ヴィッツハイブリッドGRスポーツ」がベースの「ヴィッツハイブリッドU」に対して、24万1920円高い232万9560円だ。量販モデルは手軽にスポーツカーを楽しみたい消費者を取り込もうと、抑えめの価格設定だ。
豊田社長も「ファン・トゥー・ドライブ」をアピール
トヨタがスポーツブランドの強化で狙っているのは、団塊世代を中心とした車好きへの購買喚起と車離れしているとされる若年層の新規開拓の両方だ。
この日のイベントでは、豊田社長自らが「86」のハンドルを握り、タイヤをきしませながらドリフト走行を何度も繰り返してみせ、トヨタが掲げる「ファン・トゥー・ドライブ」を必死にアピールした。
豊田社長は「車は便利な移動手段と考える人が多数だが、そんな中でも俺ってクルマ好きとアピールできるのが今回のモデルだ。両方のお客様をあえて満足させたい」と話す。
顧客との接点をできるだけ増やすため、「町いちばんの楽しいクルマ屋さん」をコンセプトにスポーツカーを軸にした販売店「GRガレージ」を今年度中に全国に39店舗オープンさせるほか、ファンイベントも増やしていく考えだ。
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