百貨店は「ホークス優勝セール」、秒読み態勢 固唾をのんで勝負の行方を見守る関係者
「チームの勢いにあやかりたい」
プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのパ・リーグ優勝が間近に迫り、商業施設が記念セールの準備を進めている。九州の小売業への経済効果は大きく、優勝の機運を盛り上げようと一足早くセールを始めた店もある。優勝の時期やチームの勢いも売り上げを左右するため、関係者は固唾(かたず)をのんで勝負の行方を見守っている。
「あとは優勝を待つだけ。早く決まってほしい」。福岡市・天神の博多大丸はリーグ優勝決定の翌日から記念セールを始める。「鷹丸(たかまる)袋」と銘打った1万袋以上の福袋や、今季のスローガン「1(ワン)ダホー!」にちなんだ税別千円や1万円のお買い得品などを用意している。
各売り場から特売品の情報を収集してチラシを作製し、特売品は市内の商品センターなどに準備済み。優勝が決まり次第、パート社員や取引先も含めて出勤し、店内への搬送や袋詰めに取り掛かる予定だ。広報担当の中嶌勝也さんは「今年のホークスはぶっちぎりなので、この勢いにあやかりたい」と期待する。
九州経済産業局がまとめている九州・沖縄の「百貨店・スーパー販売動向」によると、9〜10月の売上高はホークスの勢いに左右され、セールが週末や祝日と重なると効果が大きくなるという。
2015年は、リーグ優勝した9月が全店ベースで前年同月比2.6%増、日本一になった10月が2.5%増で、九州全体を押し上げた。一方、16年は優勝を逃した9月が2.6%減、クライマックスシリーズ(CS)で敗退した10月が0.8%減だった。
優勝が秒読みになる中、岩田屋三越(福岡市)は今月7日から、ホークスが勝った翌日に「勝った買ったセール」を岩田屋本店や福岡三越などの食品売り場で開いている。優勝した際のセール後も、CSで勝つたびに「勝った買ったセール」で盛り上げる予定だ。
このほか、イオン九州は優勝決定翌日から3日間、ホームセンターや自転車店などを含む全135店で特売セールを実施。リバーウォーク北九州(北九州市)や福岡パルコ(福岡市)などの各施設でも特典やセールを企画している。
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