「ドクターイエロー」引退の日が迫っている?

早ければ「来年の夏」にも可能性が

さらにもっと早い、2018年夏にドクターイエローが引退する可能性もある。その理由はドクターイエローの検査周期にある。

ドクターイエローも営業用の新幹線車両と同様、全般検査が行われる。ドクターイエローの直近の全般検査は2015年夏。順当に考えれば、その3年後である2018年夏に再び全般検査の時期が巡ってくる。

全般検査は車両を分解して検査・整備した後に、あらためて組み立てて再塗装も施すので、その費用はばかにならない。もし、2018年夏に全般検査をしても、2019年度末までは1年半程度しかない。だとしたら、2018年夏で次回の全般検査を見送り、一足早く引退するということも考えられる。

「来夏引退」の可能性は?

この早期引退シナリオの妥当性を占う事象が今年の冬にやってくる。

実はドクターイエローは2編成あり、もう1編成はJR西日本が保有している。両編成は共に東海道・山陽新幹線の区間を検査走行している。

ドクターイエローはJR東海とJR西日本がそれぞれ1編成ずつ保有している(撮影:尾形文繁)

JR西日本のドクターイエローも全般検査はJR東海の浜松工場で行っており、前回は2015年1月に行われた。だとすると、次回の全般検査は遅くとも2018年1月までに行われることになる。JR西日本のドクターイエローは2005年製。JR東海と同じタイミングで引退するにはまだ早い。現時点でJR西日本のドクターイエローに関する発表は何も出ていないので、今冬の引退はなさそうだ。

そこでポイントとなるのが、次回の全般検査も浜松工場で行うのか、あるいはJR西日本の博多総合車両所で行うのかだ。もし博多で行うとすれば、それは今後、浜松でドクターイエローの全般検査を行わないことを意味する。つまり、JR東海のドクターイエローは2018年夏に浜松で全般検査を行わずに引退するというシナリオが現実味を帯びてくるのだ。JR西日本は2015年1月にドクターイエローの全般検査を浜松工場で行ったことは認めているが、「今後については未定」としている。

来年夏に引退するのかどうかはさておき、老朽化によりドクターイエローが引退する日はいつか必ずやってくる。そこで、気になるのは引退した後だ。

次ページ「一般車両で代替」の可能性は低そう
鉄道最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • スージー鈴木の「月間エンタメ大賞」
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
  • 本当に強い大学
  • CSR企業総覧
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ANAが希望退職実施へ<br>雇用維持貫くJALとの差

ANAホールディングス傘下の全日本空輸は10月7日、退職金の割り増しによる希望退職の募集を労働組合に打診。一方の日本航空(JAL)は同日に開かれた定例会見で、人員削減の考えはないと明言。両社で対応が分かれた要因とは。

東洋経済education×ICT