バルセロナの街は卑劣なテロに負けはしない 「私は恐れない!」黙祷の後で人々は叫んだ

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「不幸にも、スペイン人はテロによる不合理で理不尽な痛みを知っている。私たちは近年、このような衝撃を受けてきたが、テロリストを打ち負かすことができることもわかっている」。スペインの首相マリアーノ・ラホイは語った。

しかし、多くの人々が「忘れない」と言うのは、事件翌日の18日に何千人もの人々が団結した光景だ。

お互いに強さを引き出していた群衆

「これは、私たちがこのテロに立ち向かうことを示す、1つの方法です」。イベントの前に広場の長い列で待っていた、バルセロナ生まれのエステル氏は、ハフポストに語った。

また、イギリス人観光客のデビッド・キベル氏は、「あの広場には大勢の人々がいたに違いありません。しかし、18日のセレモニーを目の当たりにして恐怖が和らぎました」と語った。「今は、滞在を続けようと思います」

「人々が団結している様子と『私たちは恐れない』というシュプレヒコールが、最も感動する部分だった」と、アメリカ・テネシー州からの旅行者、カット・カンツ氏はハフポストに語った。彼はほんの何時間か前にテロがあった場所の近くに立っていた。

「私たちはみんなとてもショックを受け、不安になり、もちろん悲しくなりましたが、ある種の怒りも感じました」と、バルセロナに住むアメリカ人ダイアナ・ダニエルズは語った。

彼女は街中の上階にあるオフィスから、テロ直後の状況を見ていたという。「でも、私たちは立ち上がって、続けなくてはいけません。今日は新しい日です。テロを起こす人々は、私たちに恐怖の中で生活して欲しいと考えているでしょう、しかし、私たちは恐れません」。

18日に集まった群衆が、お互いに強さを引き出していたのは明らかだ。しかし、人々が神経を尖らせる出来事もあった。落下したスーツケースのドタンという音や、通り過ぎる車。それら、様々な刺激をもたらす急な出来事のたびに、彼らは危険を察知しようと警戒した。

ランチタイムの追悼には、スペイン王フェリペ4世、首相のラホイ氏、その他指導者たちも参加した。しかし、政治を持ち込もうという試みはきっぱりと拒絶された。スペインの旗を振っていた男性は、セレモニーの間「今は政治の時ではない」とほのめかすシュプレヒコールの中、付き添われて広場を去った。

感情的なものが、ランブラス通りでワゴン車が止まった、まさにその場所で高まっていた。

次ページバルセロナ流のやり方で
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事