JT、国内たばこ販売計画を930億本に下方修正 2017年12月期、従来計画は960億本

拡大
縮小

宮崎秀樹副社長は会見で、たばこベイパー市場の拡大が3分の2、すう勢減の要因が3分の1だと説明した。

17年1―6月期の連結売上収益は前年同期比2.9%減の1兆0453億円、営業利益は同9.2%減の3132億円だった。

プルーム・テック向け投資は前倒し

宮崎副社長は、総たばこ市場に占める「たばこベイパー」の比率について、今年末には18%、2020年には30%超になるとの見通しを示した。みずほ証券のシニアアナリストの佐治広氏は、2021年に総たばこ市場の47%を「たばこベイパー」が占める予想している。

現状、フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)<PM.N>の「アイコス」やブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)<BATS.L>の「グロー」が先行しているが、宮崎副社長は「より良い物を出せば、きちんと受け入れてもらえる俎上がより大きくなっている。リスクと同時に大きなオポチュニティーだと考えている」と述べた。

JTの「プルーム・テック」は、6月下旬から東京都内での販売を開始した。年内には東京全域に広げることを計画している。

今期、JTは国内たばこの投資計画420億円を460億円に増額。プルーム・テック向けの投資を前倒しで実施する。宮崎副社長は「目先は製造能力を上げて、待っている消費者に一刻も早く渡す」と述べている。

(清水律子)

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