ローソン総会、「スター経営者」の寂しい退場

株主の関心はもはや玉塚氏にはなかった

5月30日に開かれたローソンの定時株主総会。総会の最後に玉塚元一氏が会長退任のあいさつを行った(記者撮影)

「私が6年半やってきたことは、加盟店さんが働いている現場で生まれた知恵を実行に移す。ただその1点だったと思っている」。会長退任にあたり、株主の前で玉塚元一氏はそう語った。

ローソンは5月30日、東京・千代田区の東京国際フォーラムで定時株主総会を開いた。竹増貞信社長が初めて議長を務めた株主総会は午前10時に開始。監査報告や事業報告、議案説明の後、株主からの質疑応答を受けた。正午前にすべての議事が終了した後、竹増社長に促されて、玉塚氏が退任のあいさつに臨んだ。

「ローソン・玉塚」の最後の言葉

玉塚氏はカジュアル衣料店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング社長などを経て、2010年にローソンに入社。2014年に社長となり、”スター経営者”の手腕に注目が集まった。

だが、2016年6月に三菱商事出身の竹増氏が社長に就任。玉塚氏は会長となったものの、今年4月に突如退任を発表した。今回の総会が「ローソンの玉塚」として最後の日となった。

玉塚氏は「高齢化と核家族化は間違いなくコンビニエンスストアという“ご近所のお店”にとってフォローの風になる。ローソンに対する期待値はますます高まっていく」と強調。一方、「生産年齢人口はこの5~10年で1000万人近く減る。生産性の低いお店や企業は淘汰されていく厳しい現実がある」と述べた。

そして最後に「明日から私も一株主、一消費者としてローソンを徹底的に応援する。私がセブン-イレブンの店に入るのを見たら、パチっと写真を撮って攻撃していただきたい。6年半、大変にお世話になりました」とメッセージを送った。

次ページセブンとの差を埋められなかった
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 中原圭介の未来予想図
  • ココが違う!結果びと
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 令和の新教養
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
デザインの力で開く新たな価値観<br>プロダクトデザイナー 柴田文江

オムロンの体温計「けんおんくん」やコンビのベビー用品。暮らしに関わるプロダクトのあり方と、身体性を反映した柔らかな造形を追求してきた柴田氏の作品だ。女性初のグッドデザイン賞審査委員長への歩み、そして今考えていることとは。