住友ゴム、アフリカへ橋頭堡

南アのタイヤメーカーから事業承継

国内2位、世界5位のタイヤメーカー、住友ゴム工業はアフリカに本格進出する。インドのタイヤメーカー、アポロタイヤの完全子会社である、アポロタイヤ南アフリカから、現地における「DUNLOP(ダンロップ)」ブランドのタイヤの製造販売権、販売網のほか、現地のレディスミス工場を買収する。買収金額は6000万ドルで、9月に買収が完了する見込みだ。

ダンロップとは、もともと世界で初めて空気入りタイヤを実用化した英ダンロップを発祥とする。住友ゴムは日本やアジアなどで「ダンロップ」ブランドのタイヤを製造・販売。欧米の「ダンロップ」ブランドは、米グッドイヤーとの合弁会社(グッドイヤー75%、住友ゴム25%)で運営している。

アフリカ全土でタイヤビジネスを展開

アポロ南アフリカは南アフリカをはじめ、アフリカ30カ国、インド洋2カ国でダンロップタイヤの販売権を持つ。住友ゴムはすでにアフリカ20カ国でのダンロップの商標権を持っているが、今回の買収によりアフリカでの現地生産に乗り出すとともに、販売面ではアフリカ全土でダンロップタイヤ事業を展開できることになる。

アポロ南アフリカの2013年3月期の業績は、売上高149億インドルピー(約270億円)に対し、営業損益は1400万インドルピー(2500万円)の赤字で、うち買収対象のダンロップ事業は売上高で150億~160億円程度、利益はトントン程度と見られる。

住友ゴムは今回の買収後、レディスミス工場の生産性の改善を進め黒字転換を図ると同時に、約30億円を投じて能力を増強、現在、日産9600本の体制を、2016年には1万2000本体制にまで引き上げる計画だ。まだまだ小さいながらも成長力を秘めるアフリカ市場。その開拓を着々と進める。

(撮影:今 祥雄)

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