ネットは、「いじめ自殺防止」の武器にもなる 失われる命を救うためにやるべきこと

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冒頭でいじめの相談に来てくれた生徒さんは、「学年全体から~」と言っていましたが、おそらく事実ではないと思います。もちろん彼が嘘をついているわけではありません。彼は本気でそう思っているのです。いじめの被害者は、たいてい、コミュニティ内での情報が断絶された状況にあります。つまり誰が味方なのかもわからないのです。そんな状況で、

「あなたは私の味方? それとも私が嫌い?」

なんて怖くて聞けるわけないじゃないですか。私は、学校から「いじめについて話をしてくれ」と依頼された時には、いつも必ずこんな話をしています。

「味方だ」ということを伝える

「いじめはしていない、でも見ているだけの人に、ひとつだけお願いがあります。どんな方法でもいいので、匿名でもいいので、いじめられている人に、『わたしは味方だよ』 『嫌いじゃないよ』、とコッソリ伝えてあげてください。いじめられている子は、それだけですごく嬉しいのです。気持ちが楽になるのです。明日1日頑張れるのです」

「今はネットやSNSといった、便利な道具がたくさんあるじゃないですか。ネットはそういう使い方で、ものすごく能力を発揮するんです。道具はあります、あとは実行するだけです」

「私には、そういう人がいてくれました。当時はネットもSNSもありませんでしたから、そんな感じの紙が机に突っ込まれていたんですが、だからこそ今、こうやって皆さんにお話しすることができるのです。みなさんにも、同じようにして欲しいのです」

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