iPhone7 Plusは「2つのレンズ」がスゴすぎる ここにアップルの戦略が込められていた!
iPhone 7を同じ位置から、通常と2倍ズームで撮影した画像を見比べると、わかりやすいのではないだろうか。特に2倍撮影の際に近くにピントを合わせると、背景はよくぼける。さらに、2倍のレンズと5倍のデジタルズームを組み合わせて、10倍までの高倍率ズームを楽しむこともできる。写真撮影時のズームボタンを長押ししながら左右に指を動かすことで、倍率を変更できる。これまでのように両指を使わずに倍率を調整できるため、格段に操作しやすくなった。
「Live Photos」(シャッターを押す1.5秒前後の動画を記録する機能)や動画、パノラマ撮影でも、光学ズームを使用することができる。なおLive Photosのデジタルズームは6.7倍まで、動画撮影時は6倍までとなる。
iPhone 7と共通の通常のカメラには、光学手ぶれ補正とf1.8のレンズが組み合わせてある。明るいレンズはシャッタースピード向上に寄与し、手ぶれ補正と相まって、暗いところでもよりぶれにくくなる。レストランでの料理の撮影や夜景など、日常的なカメラ撮影の場面で、この組み合わせは失敗写真を大幅に減らしてくれることになるはずだ。
またズームレンズは、より被写体を大きく写すマクロ撮影的な効果や、背景を大胆にぼかしながらの撮影にも対応することができる。前述のように、一眼レフカメラの広角レンズとポートレートレンズの2本をポケットに入れて持ち歩くような感覚だ。
風景や建物から、人物や小物、昆虫に至るまで、非常に多彩な撮影を、いとも簡単に操ることができるのだ。この撮影体験は、スマートフォンの領域をはるかに超えており、一眼レフカメラの楽しさをより身軽に手に入れたような感覚だ。
2つのレンズは一眼レフの楽しさをしのぐ
率直に言おう。iPhone 7 Plusのカメラは、夢中になるほど、とにかく楽しい。レビュー期間の数日間、周りの人に迷惑になるほど、写真を撮りまくってしまった。それぐらい熱中できるカメラなのだ。
ありがたいことに、iPhone 7シリーズは、32GB、128GB、256GBと同じ価格帯で保存容量が倍増している。iPhone 7 Plusを選ぶ人は、128GB以上を選んでおかないと、後悔することになるだろう。
iPhone 7シリーズには処理性能と省電力性を高めたA10 Fusionプロセッサのほかに、画像処理エンジン(ISP)が新たに搭載された。高速化されたセンサーからもたらされる画像情報を、0.25秒のうちに1000億回処理し、機械学習も生かしながら、風景や被写体、背景などに最適な明るさ、色味、フォーカスを計算して、1枚の写真に落とし込む。iPhone 7では1つのセンサーで行っているこの処理を、iPhone 7 Plusでは2つのセンサーを生かして行うという。排他制御(同時に処理できないこと)ではないため、ボタンをタップするだけで瞬時にカメラを切り替えられるのだろう。
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