群雄割拠!ハロプロ「名古屋降臨」の衝撃度 シネコンでの定期公演に乗り出した理由

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加えて東阪のショップにはライブステージが設けられていて、おおむね週1回以上はファンが参加できるイベントを行っている。だが、名古屋のショップはスペースが狭いためステージがなかったのだ。

ハロプロのマネジメントを担当するアップフロントプロモーションの西口猛社長は「ステージがあるとファンの反応を感じながら、そこからいろいろな発想が出てくるし広がりも期待できる」という。

名古屋はショップと別の場所にはなるが、「週1回でもそこに拠点ができることは意味がある。常設の劇場を建てるのはあまりにもコストがかかりすぎるが、今回のミッドランドは非常に立地がいいことが魅力だ。同時にシネコンという場所のおもしろさ、可能性にも惹かれた」と、たいそう乗り気だ。

西口社長は「テレビを見ていて、タレントが愛知県出身だと東京、大阪と比べて出身地への言及が多く、また同県出身の人のシンパシーも大きいように感じる」と、この地域特有の地元愛の強さも意識する。「同県出身メンバーによる隠れた名所散策などローカル色を出していきたい。(うちに所属する)『こぶしファクトリー』のメンバーだと和田桜子、藤井梨央が愛知出身だ」と両名の今後の出演の可能性も示唆した。

東海地区のエンタメを盛り上げるための必須要素

「ミッドランドスクエアシネマ2」で席数最大の「スクリーン8」。映画以外のシネコン利用の可能性はまだまだ広がりそう!

羽雁氏が立ち上げたミッドランドスクエアシネマ2でのライブ企画制作会社ENPLEXに中日本興業よりも多く出資をし、社長を務めるのは、東海地方のコンサートなどを手広く運営するプロモーターの雄、サンデーフォークプロモーションの伊神悟氏だ。ある業界関係者はこう明かす。

「同社は東海地方のコンサートやイベント運営でほぼ独占的な強さを持つ日本でも珍しい会社だが、クリエイティブが弱い。CBCの羽雁氏を招いたのもクリエイティブを強化したかったからではないか」

実際、羽雁氏に聞くと伊神氏はこの企画のほか、複数の企画をおもしろがり、「あなたに投資したい」とラブコールを受けたとのこと。だからこそ、サンデーフォークの傘下で会社を立ち上げることにした。今後、サンデーフォークの企画制作能力が高まれば東海地区のエンターテインメント業界での存在感はさらに増すだろう。

ここで初日8月30日の様子を振り返っておこう。19~20時の約1時間のイベントはメインの牧野真莉愛、ゲストとして野中美希が客席後方の扉から客席内通路を下って登場すると大歓声に包まれた。牧野の大須商店街の街歩きVTRを見ながらのクイズ、じゃんけんで勝ったファンへのお土産贈呈、歌の披露などで来場したファンを楽しませた。

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