ソニー「中高年リストラ」の現場 「キャリアデザイン室」で何が行われているか?

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キャリアデザイン室に送り込まれる前の段階であっても、早期退職の勧奨が熾烈さを増している。

ソニーから生産子会社に出向中のCさん(50代前半)も度重なる早期退職の勧奨を受けた一人だ。

Cさんへの退職勧奨は、昨年11月、部長による面談から始まった。

電子メールで呼び出しがあり、指定された会議室に入ると、上司から開口一番、次のように告げられた。

「来年も今の仕事を続けるのは厳しい。社内か社外で仕事を探してください。期限は13年3月末です」

そして3度目に当たる3週間後の面談で、「13年3月いっぱいであなたの仕事はなくなります」と言われた。

「今の仕事は本当になくなるのですか」と問い返すCさんに、上司は「ほかの人がやる」と返答。納得がいかなかったCさんがさらに尋ねると、「事業規模に見合った人数にするためです。近隣の事業所に異動先はないので、社内募集に手を挙げてください」と促された。

Cさんはやむなく社内募集のエントリーシートに必要事項を記入して提出したものの、12月末には「書類審査で通らなかった」との回答があった。年をまたいだ1月の5回目の面談では、「2月末が早期退職募集の期限だから、早く社内の仕事を見つけてください」と言われた。

だが、Cさんは仕事を見つけることができなかった。会社が指定した再就職支援会社の面接も受けたが、求人内容は年収が大幅にダウンするものばかりで、これまでの経験を生かすことができる仕事はなかった。

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