「スポーツ見放題」バトル勃発!孫vsダゾーン Jリーグに2000億円を投じた英国企業の正体

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 一方、国内ではすでに、孫正義社長率いるソフトバンクグループがヤフーと共同で、スポーツ中継サービス「スポナビライブ」を展開している。プロ野球は巨人と広島を除く10球団の試合を配信中だ。海外サッカーではプレミアリーグとリーガ・エスパニョーラを配信。そのほか、相撲やテニス、さらに自らトップパートナーとして120億円を投じるバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」も、独占中継する。

通常料金は月額3000円(税抜き)だが、ソフトバンクユーザー(ワイモバイルも含む)の場合、月額500円(税抜き)で利用可能だ。最近は、アーティストの三代目 J Soul Brothersを起用したテレビCMを放映するなどで、会員獲得に注力している。

ソフトバンクも同じ23日、早速、スポナビライブ利用時のデータ通信料を無料にするキャンペーン(11月末まで)を発表し、迎え撃った。今後は、各地域のソフトバンクショップでバスケチームと連携したイベントを開催したり、配信するスポーツのジャンルも拡大を検討しているという。 

スカパー!、WOWOWにも影響するか?

ダ・ゾーンの指揮を執るジェームズ・ラシュトン氏は、競合サービスについて聞かれると、「われわれはスポーツに特化して展開している点が違う。新しい需要を掘り起こす。ほかの事業者とは共存共栄していきたい」などと語っていた。

Perform GroupはJリーグと2017年からの10年間、合計2000億円に及ぶ巨額の放映権契約を結んだ。NTTグループもスマートスタジアム化の取り組みで連携している

ソフトバンクのような携帯事業者の場合、店頭で携帯と同時に契約させるケースが多く、会員数を積み上げやすい。一方のダ・ゾーンは特定の販路を持たない。価格が高めということもり、ネット上の販促だけでは限界がありそうだ。

ただ、ラシュトン氏は他社と組んだ販売の可能性についても示唆しているため、今後はスタジアムのIT化について、連携するNTTグループとの取り組みなども考えられる。

黒船襲来で、にわかに注目を集める、スポーツ動画ライブサービス。同じくスポーツ中継に力を入れてきた、衛星放送のスカパー!やWOWOWを含めて、激しいバトルに発展しそうだ。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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