「町田vs立川」住むのに便利な街はどっち? 人気の中央線沿線か、複々線化進む小田急か
一方、町田は行政よりも民間の勢いが感じられる街だ。人口は約43万3300人で、立川市の倍以上。面積も71.8平方kmと格段に広い。小田急町田駅の1日平均乗降人員は29万1911人、JR町田駅の乗車人員は11万2161人(ともに2015年度)だ。
町田市の中心部は、小田急町田駅と一体化した小田急百貨店や丸井、ルミネのほか、「モディ」や東急ツインズウエスト、さらに「109」と、商業施設の集積度が極めて高い。
東西に伸びる中央線を多摩都市モノレールが南北に貫く立川と同様、町田も東西に伸びるJR横浜線を南北方向の小田急線が貫いて十字形に交差しているが、町田は両線の駅がやや離れていることもあり、両駅間のエリアに商業施設や飲食店などが集中し、賑わいを生んでいるのだ。
小田急町田駅からJRの町田駅までの連絡通路を歩いていると、乗り換えを急いでいるということももちろんあるが、勢いよく歩く人々に街のダイナミズムが感じられる。また、町田は学園都市でもあり、町田市内には桜美林大学や和光大学、玉川大学などの大学があるほか、神奈川県内と都内を行き来する際の拠点ともなっているため、市内だけでなく周辺各地から訪れる若者も多い。ストリートミュージシャンなどの演奏も盛んだ。
今後の立川発展は中央線がカギに?
立川も町田も、都心への通いやすさや街中の利便性は、それほど変わらない。立川は近年著しく発展したことで注目を集め、多摩地区の中心的な街として認識されるようになった。だが、小田急の路線の複々線化によって、対都心では町田のほうが利便性はより高くなることが予想される。中央線の複々線化は遠い先の話であり、もしかすると実現しないかもしれないからだ。
小田急の複々線化が、町田という街の可能性をさらに伸ばそうとしている中、立川のさらなる発展には、今後中央線がどのように改善されるかが重要なポイントだろう。多摩地区で最大の乗車人員を誇るまでに成長した立川を、JR東日本がどのように捉え、発展させていくかが課題だ。
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