東京の鉄道、「都会」「郊外」の境目はこの駅だ マンション価格、世帯年収などでクッキリ

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京急本線(品川〜浦賀)は、京急富岡から先で借家数が大きく減少。借家年収は追浜以遠で落ち込む。新築マンションは日ノ出町まで平均単価は高いが、その先は快特停車駅の上大岡、金沢八景を除き低水準だ。京急線は快特の利便性が高く、快特が停まるのであれば品川40キロメートル圏の金沢文庫・金沢八景までマンションエリアとなるが、快特以外は上大岡から先が郊外といえる。

総武線・総武快速線(秋葉原〜千葉)は、津田沼まで総世帯数、借家世帯数が多い。借家世帯年収は沿線全体を通じ総じて高い。新築マンション、中古マンションはどちらも津田沼までが平均単価が高い。つまり津田沼の奥が郊外と判断される。

東京メトロ東西線・東葉高速鉄道線(大手町〜東葉勝田台)は、総世帯数は船橋日大前、借家世帯数は飯山満より先になると落ち込む。借家年収は総じて高い。新築マンションは東海神までは供給が活発だ。中古マンションは浦安までは取引が活発。以上から東海神までがマンション供給エリアで飯山満以遠は郊外といえそうだ。

京浜東北線(埼玉方面「東京〜大宮」)は、東京〜大宮間のどの駅も新築・中古マンションともに供給や取引が活発で、沿線に郊外はないといえる。

東武伊勢崎線は埼玉県に入ると「郊外」

東武伊勢崎線(浅草〜春日部)は、23区内の竹ノ塚を過ぎて埼玉県に入ると借家世帯数が減少する。新築マンションは浅草〜曳舟以外は需給バランスが良好だが、23区外での分譲単価は低水準。中古マンションは竹ノ塚以遠で成約単価が低下する。以上から竹ノ塚から先が郊外といえる。

東武東上線(池袋〜坂戸)は、志木を越えると借家世帯数が低下する。新築マンション市場は志木までは活発で分譲単価も高め。中古マンション市場も志木まで取引は活発だ。志木以遠ではふじみ野を除くと成約単価が低水準。以上から、志木を越えると郊外と判断される。

西武池袋線(池袋〜入間市)の総世帯数は小手指まで多めだが、借家世帯は少なめ。借家年収も清瀬以遠で低めだ。新築マンションは清瀬より先で単価が低下する。中古マンションはひばりが丘までは成約単価が高めだが、東久留米以遠で低下する。以上からひばり丘を越えると郊外と判断される。

大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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