「情報漏洩」の7割はたった2つの策で防げる グーグルのセキュリティ責任者が明かす秘訣
これによって、(GmailやYouTubeなどで利用するすべてのグーグルアカウントの)プライバシー設定を確認・変更できるだけでなく、たとえば検索履歴などグーグル側に保存したくない情報やデータも選別できる。マイアカウントの目的はユーザーがセキュリティやプライバシーについて考え、学ぶことにとどまらない。これを通じて、グーグルの使い方や付き合い方を考えてもらえれば、よりグーグルへの信頼も増すと考えている。
提供開始1年だが、特にプライバシー問題に敏感な欧州を中心に大変好評を得ている。このサービスによってグーグルへの見方が変わったという声も聞く。
個人ができるセキュリティ対策は?
――今後より多くのデバイス同士がつながっていく中で、セキュリティの課題はどう変容していくのでしょうか。
まずIoT上にセキュリティを構築できるというのは素晴らしいことだ。これまでは、20~30年前に作られたシステムやOSにセキュリティを「付け加える」感じだったが、IoTの世界になればあらかじめセキュリティ対策を施したシステムを構築できる。つまり、IoT時代に移行することによってセキュリティの課題が増えることはない。今やセキュリティは誰にとっても重要な問題なので、構築する時点で考慮することになるはずだ。
――個人レベルで今すぐできるセキュリティ対策はありますか。
グーグルユーザーのデータを守ることが私たちの仕事だが、ユーザー側にもできることはある。個人、消費者、企業、政府にかかわらず、すべてのユーザーは以下の3つのことをするべきだ。
まず一つは、さっきも言ったとおり修正プログラムを素早く、頻繁に行うこと。ソフトウエアやアプリケーションのアップデートも提供されたらすぐにやること。それから、2つめは独自性及びセキュリティ性の高いパスワードを使うこと。独自性が高いというのはすなわち、すべてのサービスにおいて違うパスワードを使うということだ。そして3つめは、セキュリティキーのようなツールを利用することだ。ユーザーがやるべきことはこの3つで、あとはサービスプロバイダ側のインフラの問題になる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら