地雷踏んだゾウ、義足を変え続けるワケ 10年間で9本目だゾウ
タイ北部のラムパーン県に住むゾウのモシャはこのほど、現在の体格と体重に見合った新しい義足を手に入れた。彼女が10年前にミャンマーとの国境地帯で地雷を踏んでしまってから、これで9本目だ。
取り付け作業を見守る外科医のターチャイ・ジバケイト教授によると、最初に義足を付けた時に600キロだったモシャの体重は現在2トン。義足を取り替え続けないと、「歩き方のバランスが悪くなって背骨が曲がったり軟骨をひどく痛めたりして、死んでしまったかもしれない」という。
9本目の義足は、熱で加工しやすいプラスチックと鋼鉄、弾性を持つエストラマー樹脂で構成されている。
世界初の「ゾウの病院」
モシャは1993年に世界初のゾウの病院としてタイ北部に開設された、アジア・エレファント財団の病院で暮らしている。現在ここにいる計17頭のうち、56歳のモタラも1999年に同じく国境地帯で地雷を踏んでしまった後、何度も義足を取り替えてきた。
国境地帯では、数十年間にわたって衝突を繰り広げてきた反乱軍とミャンマー政府軍が敷設した地雷原が、現在も点在している。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら