再三の指摘でやっと 三菱自リコール問題 国交省の指摘で過去最多

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

2000年と04年の2度の「リコール隠し」で窮地に陥った三菱自動車で、またリコール問題が浮上している。

年の瀬に当たるクリスマスの朝。国土交通省は東京都港区にある三菱自動車本社や愛知県岡崎市の品質統括本部など9カ所に対し、道路運送車両法に基づく立ち入り検査を行った。事前通告をしたうえで立ち入り検査をするのは極めて異例だ。

立ち入り検査の前週にはリコール実施に対する消極的対応や不誠実な報告があったとし、国交省は三菱自に対し、これまた異例となる口頭での厳重注意を行った。

三菱自は05年2月に軽自動車のエンジンオイル漏れの不具合情報を把握していたが、08年1月の社内会議で「安全上の問題はない」としてリコールを見送った。その後、国交省が不具合を独自に検証し、09年10月と同12月にリコールを届け出るように指導。三菱自は10年11月になって、ようやく最初のリコールを届け出た。

この間、社内ではリコールが不十分だとする内部通報もあって、最終的に計4回で10車種計約176万台を届け出ており、国内では最多リコールとなった。三菱自は今回のリコール費用として75億円を13年3月期に計上。益子修社長が出席を予定していた12月26日の新型車の発表イベントも急きょ取りやめた。

次ページ忍び寄る三つの不安
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事