自動車業界はソーシャルで大きく変わる 日産再生を担った米セールスフォース・ペラタ氏に聞く

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本が強かったゲーム業界でさえ基盤が破壊

日本が強かったゲーム業界もそうです。つい4年ほど前まではソニー、任天堂はゲームにおけるビッグネームでしたが、大変なスピードでその基盤が破壊されました。今ではアップル、グーグルなどに成長分野を奪われています。

ものすごく大きな嵐が業界を変えようとしているのです。何もしなければ他社がビジネスを奪っていきます。それを防ぐためにも、自動車メーカーはインターネット、ソーシャルメディアを積極的に活用するべきなのです。

しかし、残念ながら自動車メーカーはそうした情報を扱う専門家ではありません。そこでセールスフォースの出番がやってきます。私たちは専門家ですから、手助けができるのです。

接続されていくことをこれまでのビジネスを破壊する脅威と考えるか、あるいは拡大させていくチャンスと考えるかにより、運命が決まります。イノベーターにとっては大きなビジネスチャンスが広がっているのです。

――情報の所有者はあくまでメーカー。それを手伝うのがセールスフォースということですね。そこがグーグルとは違う、と。

誤解のないように。私たちは決してグーグルに対抗しているわけではないのです。セールスフォースは変革のお手伝いをするB2Bの企業ですから、グーグルとは立場が違うのです。変革を遂げたいと考えている企業と手を携えていくのが私たちのビジネスモデルです。

自動車メーカーが集めた情報は暗号化して、安全な形で私たちのデータセンターに保管します。しかしながら、おっしゃるとおり、データの所有者はあくまでも自動車メーカーです。このデータをどのように活用するか、決定権をもっているのは自動車メーカーです。自分で決めることができるのです。

次ページ勝ち組企業の条件とは?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事