TOB完勝ならPGMは営業利益2.4倍 小が大のむ買収の舞台裏

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まず、PGMの足元の収益については、東日本大震災直後のレジャー自粛ムードが一巡したことから、主力のゴルフ場への来場者数は大きく回復してきているものの、顧客単価の下落がまだ続いている状況だ。あと1カ月弱で決算期末を迎えようとしている今2012年12月期の業績見通しは、売上高が763億円(前期比7.8%増)、営業利益が103億円(同42.6%増)と、震災に直撃された前11年12月期に比べれば、大きく上向きそうだ。

ただ、震災影響のなかった前々期10年12月期の売上高795億円、営業利益115億円の水準までは回復しそうにない。

(11月15日開催の記者会見でTOBの狙いを説明するPGMの神田有宏社長 撮影:今井康一)

PGMの運営するゴルフ場への来場者数は、10年12月期の705.8万人、11年12月期の640.7万人に対し、12年12月期見込みは712.5万人と、震災影響を払拭して前々期水準をも上回る予定だ。しかし、顧客単価で見ると、10年12月期が9584円、11年12月期が9136円、12年12月期見込みが9064円と推移しており、震災影響で大きく下げた前11年12月期から回復するどころか一段と下落する状況が続いている。

アコーディアの客単価は底打ち

決算期が異なるため単純比較には注意が必要だが、アコーディアの運営するゴルフ場への来場者数は、10年3月期が740万人、11年3月期746万人、12年3月期757万人、13年3月期見込みが787万人と、震災(11年3月期末に発生)を挟み一貫して拡大。顧客単価についても、10年3月期が1万0036円、11年3月期が9873円、12年3月期が9666円と下げてきたものの、今13年3月期見込みは9742円と底打ちを想定している。

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