「本当のお金持ち」は目立つことを好まない おカネで買えない信頼は「気配り」でつかむ
そういえば、先日ある地方銀行の頭取の方から興味深い逸話を聞きました。マイクロソフトのビル・ゲイツ氏が業務提携にあたってIBMを訪問したときのこと。マイクロソフトは当時バリバリのベンチャーでTシャツにジーンズの文化。一方のIBMは保守的な風土で「ビッグブルー」とも呼ばれるブルーのスーツが基本です。
そこでいざ両者が対面したところ、ビル・ゲイツがスーツ姿で、IBM社員がTシャツにジーンズだったのです。お互いが譲り合いをしてしまったというわけですね。相手に合わせて服装を決めるというのはこういった事例を指します。
また、ビジネスファッションでは外見と中身が一致していることも大切です。優秀なのに安いヨレヨレのスーツばかり着て第一印象で損をしている人や、中身が伴っていないのに服装で過剰にごまかそうとする人。この両極の中間でうまくバランスをとっている人は、実はあまり多くない気がします。
ファッションは自己投資の一種ですし、背伸びは成長に必要です。ただ、ほかの投資と違ってやりすぎはマイナスに作用する恐れがあります。
それにスーツの支出は大きいですから、若い人がいきなり無理をする必要はなく、スーツもシャツもネクタイも最低限見栄えのいいものを選んで、清潔感を保つところから始めるのがよいかもしれません。
ロレックスは大富豪にとってリスクでしかない
「大富豪はいい時計をする」という定説は大方当たっていますが、「大富豪は派手な時計をする」というイメージは正確ではありません。特にいかついロレックスなど「おカネ持ちの象徴」とされるような時計は、それ自体のアピール力が強いので敬遠する大富豪が意外と多いのです。
もちろん、芸能人やセレブリティなど、自分の存在感を「盛る」ことを職業にしている場合はこの限りではありませんが、ビジネスパーソンでド派手な時計をしている人は調子に乗っていると思われたり、信用ならないと思われたりすることもあります。
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