米ペプシコにスナック菓子を供給するカルビーの真意

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カルビーは2020年までに海外売上高比率の目標として30%を標榜。北米と中国はその重点地域で、19年3月期までに北米事業は売上高500億円を達成する計画を立てている。だが、40年以上をかけて培ってきた自社の販売ルートでは、この目標はあまりにも壮大だ。

そこで切り札としてカルビーが今回決断したのが、北米では自社ブランドへのこだわりを捨てるということだろう。フリトレーは北米のスナック菓子市場でトップシェアを持つ強力な販売網を持つ。「じゃがビー」はカルビーの最新ノウハウが詰まったスナック菓子だが、北米におけるカルビーブランドは弱い。そこで、カルビーは「Jagabee」の北米展開については、OEMメーカーに徹する代わりに、強いブランドを持つフリトレーのルートを活用して北米事業を一気に拡大できるかどうかの賭けに出た、と見ることもできる。
 
 カルビーはフリトレーが主力とする「ポテトチップス」を除き、「Jagabee」以外のスナック菓子を北米で新たに現地生産する可能性もあるという。関係者によれば、今回の提携がペプシコ側から持ちかけられたのは今年春ごろ。半年近い交渉を経て下した大きな決断。カルビーの海外戦略の重要なカギを握っている。

(秦 卓弥 =東洋経済オンライン)

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