食肉卸と給食等のアスモが、ホールディングス化に向け2事業を新設分割か

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食肉卸と給食等のアスモが、ホールディングス化に向け2事業を新設分割か

食肉卸のシンワと居酒屋等を展開するオックスが2006年に合併して発足した、アスモ(シンワオックスから7月に商号変更)が、ホールディングス化に向け動き出しているようだ。

アスモは9月13日、臨時株主総会を招集するために基準日を設定するとのリリースを出した。その招集目的は事業を分割し、子会社を立ち上げるためだ。臨時株主総会招集の狙いは、将来的にホールディングスに移行するためだと思われる。

現在、アスモは連結事業として、卸売と外食、給食、介護の4事業を展開している。今回、事業分割するのは卸売事業と給食事業。これによってアスモ本体に残るのは、外食と介護となるが、外食はすでに連結子会社のOX香港だけが行う事業となっている。一方、介護事業は主要株主のベストライフが開設した高齢者施設の入居者斡旋業務だが、アスモはこの6月、訪問介護事業に参入するため、アスモ介護サービスという子会社を設立しており、いずれこの子会社に斡旋業務も移管されることになりそうだ。

多角化を狙い、アスモは06年から介護事業にも参入したが、食肉卸や外食、給食などほかの事業とシナジーが生じることはなかった。

たとえば現在でも、最初に卸売事業に配属された社員は、同じ社内にあっても仕事の内容がまったく異質のため、介護事業との人事交流はない。教育体系も、経理事務も異なるため、管理部門がほぼ社内に2系統ある格好だ。これは食肉卸、外食、給食の各事業同士にも通じることで、新設分割することによって、各部門に適した労働条件に改定することが可能となる。

持株会社に移行するには、12月中旬に開催される予定の臨時株主総会で了承される必要があるが、最短なら今13年3月期中にも、4つの事業会社と1つの機能会社からなるグループ体制へ移行することになりそうだ。

(筑紫 祐二 =東洋経済オンライン)

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