オプト株主総会、問われた"実効なき"制度 監査委員会等設置会社への移行は続くのか
3月30日夕刻に開示された投票結果によると、監査等委会社への移行を盛り込んだ定款変更議案(2号議案)と、監査等委員の取締役選任議案(4号議案)、それに監査等委員である取締役の報酬額設定議案(6号議案)の賛成割合は80.21~81.45%。つまり、反対票が2割近くに上った。
この総会の議決権行使割合は昨年から6ポイントほど上昇して78.5%だった。賛成票のうち支配株主が投じた分はおよそ6割強。当日総会会場に来て議決権を行使した株主の分は、総行使個数にはカウントされても、この賛否の集計からは除外されている。
議決権を行使した少数株主の議決権数のうち、反対票としてカウントされたのは49.3%。少なくとも少数株主のほぼ半数は反対に回ったことになる。
総会会場で権利行使したがために集計から除外された分が全て反対票だったと仮定すれば、反対割合は53.7%に上昇する。
RMBは、自らは電子投票で総会前に議決権を行使する一方で、プロキシーファイトで預かった委任状を、同社ファンドマネージャーの細水政和氏が総会会場内に持ち込もうとしたが、入場を拒否された。このため、この分は行使個数にも、反対票数にもカウントされていない。この分を含めれば反対割合はさらに1~2%上がる。
ISSが監査等委会社移行に反対しない方向で助言をしている中でのこの結果は、かなり異例と考えていい。監査等委会社への安直な移行ブームに疑問を持っていた投資家が、RMBの呼びかけに触発された可能性は否定できない。
依然として続くブーム
RMBの反対声明公表以降も、監査等委会社への移行宣言は続いており、依然としてブームが沈静化する気配はない。
総会前日になって監査等委会社への移行を含む、定款変更議案を撤回した会社もある。この会社、東証一部上場のオプテックスという会社で、オプトと社名はよく似ているが、まったく無関係。滋賀県大津市に本社を置く、防犯センサーのトップ企業で、子会社のオプテックス・エフエーもジャスダックに上場している。
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