修羅の人間学 竹内一郎著

修羅の人間学 竹内一郎著

修羅といえばやむことのない戦いを想起させるが、革命家・勝負師・政治家・芸術家・芸能人・俳人・役者、計14人の極度に個性的な生き様、そして常人ならざる戦いと執念を、意外性に富んだ視点で切ってみせたユニークな人物論である。

ゲバラがいて阿佐田哲也がいて山頭火がいる。かと思えばピアフやモンローが登場する。そんな男女の生涯を追い、人間性を解剖してみせるが、みな異質でありながら「妥協」がないところは共通している。

著者のキャリアが人物論に色濃く反映しているところが、本書を面白くもし深みを与えてもいる。表面的な人物評に終わらせていないのは、自らの体験を踏まえて対象と格闘した所産であるからだろう。中でも升田幸三、黒澤明、岡本太郎、藤山寛美にとりわけ興味をそそられたのは、著者の挫折の前半生、マンガ原作者および芝居の演出家としての苦闘が語らせた文章のなせる業かもしれない。(純)

メディアファクトリー 1260円

Amazonで見る
楽天で見る

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • コロナ後を生き抜く
  • 最強組織のつくり方
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「ニッポン半導体」敗北の真相
「ニッポン半導体」敗北の真相
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
勝ち組シニアと負け組シニア<br>定年格差

「45歳定年」発言に対し一部で猛反発。現実には法改正で70歳までの雇用確保が今春努力義務化されました。人生100年時代といわれる今、従来の定年はもはやなくなりつつあります。老後も働くシニアが第二の人生を勝ち抜くためにすべきことは何でしょうか。

東洋経済education×ICT