全国規模の観光キャンペーンの舞台裏、JRと地元がタッグを組んで仕掛ける《特集・日本人の旅》

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 天地人の主人公・直江兼続の生まれ故郷は南魚沼市、上杉謙信・景勝の居城である春日山城址は上越市、直江家が治めた地は長岡市など、新潟県にはドラマゆかりの地が数多くある。県は急きょ、「天地人推進委員会」も立ち上げた。

コシヒカリの名産地で有名な南魚沼市。ここでは、市や地元の若い有志が中心となって「愛・天地人博」が開催されている。コメを貯蔵するJAの倉庫を改造して、ロケ風景の再現や小道具を展示しているほか、市民が観光客に観光ガイドを行っている。1月12日のオープン以来、来場者数は3月8日時点ですでに3万人を数え、JR六日町駅前は、日々何台もの観光バスが訪れる一大名所となった。

南魚沼エリアももちろん、DCに企画を出し、10月には本番を迎える。が、プロジェクトのメンバーたちは、声をひそめてこう明かす。「この辺は天地人で手いっぱい。実はDCどころではない」。

だが、ここも04年の震災で大きな被害を受けた地域の一つ。六日町温泉を訪れる観光客の数は07年、震災前に比べて2割以上も減少した。「天地人をきっかけに何とか人を呼びたい」という思いはDCと同じ。南魚沼市は今年、20万人の観光客を天地人博に呼び込みたいとしている。その成否を決めるのも、観光客に対し、いかに地元らしいもてなしができるかにかかっている。


(週刊東洋経済)
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