宇宙飛行機「スカイロン」は何が画期的なのか エンジンが高熱になる問題を解決

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リアクション・エンジンズによると、世界初となるSABRE内の独特の熱交換システムがこの問題を解決するそうだ。

リアクション・エンジンズの高度マニュファクチャリング部主任、サイモン・ハンクス氏は次のように語る。

わずか100分の2秒で急速冷却

これが流入した空気を急速に冷却する熱交換システム

「これは非常に効率的な熱交換システムです。このシステムは、当社の新しいエンジンの正面に据え付けられ、摂氏約1000度の非常に高温の流入空気を、わずか100分の2秒で、摂氏マイナス150度まで冷却します」。

SABRE搭載の輸送機「スカイロン」は、軌道に向かう途中で何百トンもの液体酸素を運ぶ必要もないし、液体酸素が使い果たされたら切り離す高価な第1段ロケットを必要ともしない。

現在、1台の宇宙船を宇宙空間に打ち上げるには約1億ドルの費用が掛かる。リアクション・エンジンズの技術を用いれば、10分の1まで費用を削減できるそうだ。その後、このスカイロンは、次世代型の極超音速民間機へと発展する可能性もある。

リアクション・エンジンズが開発を進めるハイブリッドエンジンの模式図

トーマス氏は語る。「再利用可能なスペースプレーンのコンセプトは、宇宙空間へのアクセスの聖杯です。しかし、クリアしなければいけない課題の範囲が尋常ではない。世界のどこにも、想像上のものを含んだところで、これとは別の方式のエンジンは見当たりません」。

リアクション・エンジンズは、BAEシステムズとイギリス政府から1億ドル以上の資金調達を受けている。2010年代末までに完全なエンジンを実用化し、再利用可能なスペースプレーンに搭載する計画だ。

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