22ものSNSを使いこなしO2Oを展開するローソン、成功の秘訣(後編)《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命》
O2Oの広告価値について、ある計算だと「Twitterのあきこちゃん1回のつぶやきは50万円の価値がある」という。
白井氏の説明を聞こう。
「ソーシャルメディアを使っていない上司などに効果を説明する際、わかりやすく伝えるために計算した。あきこちゃんのTwitterフォロワー数は、約17万3000人。つぶやきには毎回必ずローソンHPへのリンクURLを貼る。クリック数は、平均5000程度。17万3000中の5000なのでクリック率としては悪くない。メルマガに比べてもかなりいい。つまり、1回つぶやくとローソンHPへのアクセス数を5000人増やす効果がある。現在1クリック100円程度で売っている広告は結構ある。100円で換算すると50万円の広告価値になる」
多種多様なソーシャルメディアを駆使して、新しい顧客を店舗に誘導する。その次に期待する流れは、店頭でローソンの提携する会員共通ポイントサービス「Ponta」の会員になってもらうこと。
まず、ソーシャルメディアで新規顧客を獲得する。次に、Ponta会員になってもらう。そして、Pontaの販促施策で継続的な来店へとつなげる。この導線を意識してキャンペーンを企画することが多いという。
ソーシャルメディアを活用して送客した後の、店舗での仕掛けには、Ponta会員向け無線LANサービス「LAWSON Wi−Fi」を活用していく。
「LAWSON Wi−Fi」は、全国約9000のローソン店舗で提供。Ponta会員は、スマートフォンのローソンアプリを利用して、24時間無料で無制限にインターネットに接続できる。おすすめ情報やオリジナルコンテンツも入手できる。Ponta会員に来店する楽しみを提供するオリジナルコンテンツは、エンタメとのタイアップが多い。
12年7月3日から7月16日には、人気ゲームアプリ「おさわり探偵 なめこ栽培キット」とタイアップ。店内でなめこのAR(仮想現実)コンテンツを配信した。