中国電池最大手CATLが国内工場を相次ぎ新増設。需給逼迫で同業他社も拡張攻勢、LFP電池の需要増で素材メーカーにも恩恵

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旺盛な電池需要を背景に、CATLの工場稼働率は非常に高い水準を維持している。

25年6月中間期の決算報告書によれば、年産345GWhの総生産能力を有する一方で、稼働率は89.9%に達した。匿名を条件に取材に応じた電池正極材メーカーの幹部は、「25年下半期以降、電池業界は需要・供給ともに活況で、各社の稼働率は総じて高い水準にある」と述べた。

CATLが開発した新型のLFP電池「神行超充電池」。急速充電なども可能で、こうした技術進歩が低コストのLFP電池への需要を喚起している( CATLウェブサイト内の動画より)

リチウムイオン電池は、正極材料の違いから主にリン酸鉄リチウム電池(LFP電池)と、ニッケル、コバルト、マンガンを使用する三元系電池の2種類に大別される。両者にはそれぞれ長所と短所があるが、LFP電池はエネルギー密度が低い一方、コストが安く性能が安定している。

さらにここへ来て、弱点だったエネルギー密度の改善も進んでいるため、中国の車載用電池市場では約8割、蓄電池市場ではほぼ100%のシェアを占めるまでに普及しており、現在の車載用電池需要を牽引している。

同業他社も業績大幅改善

中国の電池および関連産業の上場企業は、25年の業績が大きく改善したもようだ。

車載電池メーカーの国軒高科(ゴーション・ハイテク)は、25年の推定純利益を前年比107.2~148.6%増の25億~30億元(約560億円~670億円)としている。香港証券取引所に上場する電池大手の瑞浦蘭鈞能源(レプト・バッテロ)は、直近予想の中で25年に黒字転換し、純利益は6億3000万~7億3000万元と見積もっている。

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素材メーカーにも需要拡大の恩恵が及んでいる。リン酸鉄リチウム系の正極材料に特化した湖南裕能は、25年の純利益が11億5000万~14億元となり、前年比93.8~135.9%の増益を見込む。

EV用電池材料大手の德方納米科技(ダイナノニック)および電池正極材料大手の龍蟠科技は、いずれも25年の赤字額が大幅縮小するとの業績見通しを出している。

LFP電池の需要増を背景に電池業界は新たな拡大サイクルに突入している。

龍蟠科技(ロパル)は1月4日、最大20億元を投資して高エネルギー密度のリン酸鉄リチウム材料の生産ラインを建設する計画を発表、これにより総生産能力は24万トンに増えるとしている。また福林精密はCATLに新株を割り当てる形で25億6000万元を調達、リン酸鉄リチウム材料の増産投資に充てる。

(財新記者:安麗敏)
中国語原文の配信は2月4日

※本記事は原文を要約し、日本の読者向けに適宜補足したものです。
財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。2019年末に東洋経済新報社と提携した。

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