廃墟モールにロピアが入居→ロピア周辺だけにぎわう…「復活が叶わない」施設の特徴と、"皮肉な延命"から学べること
だから、ロピアの周辺によほど魅力的なテナントがなければ、モール全体の回遊は生まれにくい。ところが廃墟化したモールほど、その「よほど魅力的なテナント」を集めるのが難しい。空きが多いほど雰囲気が荒れ、荒れるほど入りにくくなる。悪循環だ。
ここで皮肉なのは、ロピアが強いほど「単独目的地」になりやすいことだ。安い、量が多い、品揃えが面白い、だから来る。しかし満足してしまうから、そこで帰る。ロピアは「入り口の人流」は作れるが、「館全体の回遊」を自動では作らない。
この状態を放置すると、モールは「ロピアに家賃を払ってもらい、その他は空いたまま」という半壊の形で延命する。延命自体が悪いわけではないが、廃墟感が消えないモールに見られるのは、このパターンだ。
まとめれば、岸和田カンカンやBIGHOPガーデンモール印西は、ロピアという「点」の面では優れているかもしれないが、まだまだモール全体の「面」での魅力に欠けているところがあるのではないか。
「テナント頼み」の危うさ
実はこれ、ロピアに限った話ではない。
廃墟モールが「復活した」という記事はよく見ることが多いし、実際に復活しているところもある。ただ、その復活がどう起きているかというと、多くの場合「強いテナント」を入れているからである。食品スーパー、ドラッグストア、家電量販店、ディスカウント店など、要するに「目的地になれる点」だ。
近年の商業施設のにぎわいは、「施設」という「面」の魅力に訴求するのではなく、「いかに強いテナントを入れるのか」という「点」の勝負になっているように感じる。点が強ければ人は来る。来れば復活に見える。だが、この「点勝負」はきわめて危うい。
なぜなら、近隣にそれよりももっと強い点——もっと大規模で、もっと魅力的なテナントを抱えた施設——ができれば、人気はそちらに吸われるからだ。単純な話、ロピアが入っても、近くにロピアに加えて別の目玉まで揃えた新施設ができたら、人は移る。
さらに言うと、点勝負は「そのテナントの都合」にモールが振り回される。核テナントが撤退すれば一気に空洞化するし、テナント本社の意向で、次の月には撤退が決まっているかもしれない。


















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