廃墟モールにロピアが入居→ロピア周辺だけにぎわう…「復活が叶わない」施設の特徴と、"皮肉な延命"から学べること
以後、空きテナントなどが目立つようになり、「廃墟モール」の呼び声が高まった。
EAST館のほうはスーパーマーケット等が入っており、そこに2025年にロピアが入ったわけである。EAST館を見ると、そこには確かに人がいる。
だが、WEST館側に足を伸ばすと、急に空気が変わる。店がまばらで、歩いている人も少ない。
ここのテーマは「イギリスの伝統ある港町」だそうだが、西洋風の建物だけが立ち並び、誰も人がいないとむしろとても虚しく見えてしまう。EAST館からWEST館へは連絡通路を渡るか、外に出なくてはならないが、その手間をかけてまでWEST館に行く用事もないのだろう。その意味で、ロピアを中心とする場所にだけ人が集まってしまう。
実は、前編で紹介したBIGHOPガーデンモール印西も似た構図を持つ。ロピア出店以前に比べれば、モールとしてのにぎわいは増しているのだが、モール内で「にぎわい格差」が生まれている。
ここは2階構造になっていて、ロピアは1階フロアにある。1階はにぎわっているのだが、2階別のフロアに上がると景色が変わる。上階は、フロアの広さのわりに店が点在し、空きテナントが目立つ。
岸和田カンカンと似ていて、「わざわざ2階まで行く必要がない」と思われてしまうのだろう。「ロピアに行くついでに、ちょっとどこかに寄って……」という動きがメインになってしまい、「モール全体を楽しもう」という雰囲気にはなっていない。
モールは「面」としての魅力を持っているか
岸和田カンカン、BIGHOPガーデンモール印西の例からわかるのは、どちらともが「ロピア」という「点」としてのテナントに頼っていることである。物理的な障壁を越えてまで施設全体を歩くモチベーションが、消費者には生まれていない。
廃墟モールを歩いていて感じるのは、人間は、我々が思うよりも動物的であることだ。ちょっとした移動をめんどくさがる。階を上がる、棟をまたぐ、長い通路を歩く——これだけのことが億劫になる。その意味では、「別の建物に行く」「上階に上がる」というのは、相当の目的がなければ、難しい。


















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